歯のホワイトニングと虫歯について
歯の治療を優先させよう!
原則として、むし歯を治してからホワイトニングする方が良いのですが、むし歯が無いところなら、ホワイトニング可能です。
そのような場合、ホームホワイトニングより、オフィスホワイトニングがいいでしょう。
オフィスホワイトニングは、歯科医が部位を限定して薬剤を塗布できるからです。
歯のホワイトニング白くなるまでの期間と施術回数は?
過酸化水素の濃度×作用時間×薬剤、機械の性能×歯の性質
歯のホワイトニングに必要な期間と回数は、以下の条件によって異なります。
どのくらい白くしたいか?
歯の性質や生活習慣などの個人差
使用する薬剤や機械の能力
【ホワイトニングの期間(回数)のおよその目安】
オフィスホワイトニング : 1〜20回
ホームホワイトニング : 1〜6ヶ月
【ホワイトニングでどれだけ白くなるかを決定する要因】
過酸化水素(尿素)の濃度×作用時間×薬剤と機械の能力×歯の性質
【1回のオフィスホワイトニングで出来るだけ白くしたい場合】
過酸化水素の濃度を極力高くする。
歯の表面に作用させる時間もできるだけ長くする。
活性促進剤やph安定剤を混入する。
できるだけ高い温度で照射する。
このとき歯の表面組織が硬い人よりも柔らかい人のほうが薬剤が浸透しやすく効果は高くなります。
人によっては1回のオフィスホワイトニングで10段階以上白さがアップする場合もあります。
ただし、過酸化水素の濃度をあまり高くせず、何度かに分けて行ったほうが歯への影響は少なくて済みます。
ホワイトニング剤の中でも初期のものは、最新のホワイトニング剤に比べると漂白力が弱く、通院回数は若干多め。
3回オフィスホワイトニングをしても全く白くならない場合は、それ以上行っても白くなる可能性は少ないと言えます。
【オフィスホワイトニングの通院間隔】
1週間〜2週間
その理由は、過酸化水素の成分が1週間程度は歯の表面で作用して、オフィスホワイトニングを受けた直後は白さを感じなかったが、それから2・3日して鏡で見てみると、結構白くなっているということもあります。
【ホームホワイトニングの場合】
日本で唯一認可を受けている「ナイトホワイト」は、使用期限の上限を2週間としています。
ただ、2週間で望みどおりの白い歯にすることは難しく、1ヶ月程度は必要だと考えられます。
【日本国内でのホワイトニングの課題】
薬害エイズ問題以降、厚生労働省の新薬の認可は非常に厳しくなり、ホワイトニング剤については、アメリカでは既に第3世代の良いものが出ているにもかかわらず、日本では初期世代のホワイトニング剤である「ナイトホワイト」が2週間の使用期限という実用的でない条件を定めており、これを守ってホワイトニングを
しても効果が得られない可能性があります。
歯のホワイトニング剤の成分について
歯のホワイトニング剤とは、過酸化水素のこと
オフィスホワイトニングの主成分は過酸化水素、ホームホワイトニングは過酸化尿素を主成分としています。
過酸化尿素は酸化反応の課程で、過酸化水素に変化するため、ホワイトニング剤とは過酸化水素のことであると言っていいと思います。
過酸化尿素は過酸化水素に比べて酸化反応がゆっくりなため、時間をかけて行うホームホワイトニングに適しています。
過酸化水素は、オキシドールと同じ成分です。
オキシドールは過酸化水素3%で、ホワイトニングに使用する過酸化水素は35%、過酸化尿素は10− 21%を使用します。
□過酸化水素の安全性について
低濃度のものは、オキシドールに代表されるように安全で広く普及しています。
しかし高濃度のものになると爆発の危険性があります。
消防法では出火しやすい化学製品の運ぶには「危険物取扱(とりあつかい)者」の資格を持つ人が携わるよう定めています。
過酸化水素は濃度が36%以下ならば「危険性は薄(うす)い」とされており、35%の過酸化水素が漂白用として広く流通しています。
ホワイトニングに使用する薬剤には、過酸化水素以外に増粘剤と触媒を使用します。
過酸化水素単独だと、液体のため、流動性が良すぎて歯の表面に一定時間留まってくれないことと、すぐに乾燥してしまうため十分な漂白効果を得ることができず、増粘剤としてシリカやグリセリンなどの無機化合物を使用し、歯の表面で長時間作用するようにします。
触媒は、過酸化水素の酸化反応課程で生じるフリーラジカルの量を増やすために使用します。
触媒では、 酸化チタン等が代表的です。
アメリカでは既に広く普及している歯の「ホワイトニング」
日本でも厚生労働省で歯のホワイトニング用薬剤が認可されました!
審美歯科などで健康な歯を削らずに歯を白くする方法がホワイトニングです。
歯はもともと真っ白ではなく、わずかに黄ばんでいるのが普通です。それをより白くする方法がホワイトニングです。(審美性の追求)
ホワイトニングには、審美歯科や歯科医院のみで行うオフィスホワイトニングと、主に家庭で器具を使って行う、ホームホワイトニングがあります。
またこれら2つを併用することもあります。
これとは別に、神経をとった後に、歯が黒ずんだりすることがあり、それを元の白さに戻す治療法がありますが、これと、いわゆるホワイトニングとは区別されています。(ウォーキングブリーチ法)
アメリカでは大変ポピュラーなホワイトニングですが、近年日本でもホワイトニングを行うための薬剤が厚生労働省で認可され、浸透し始めています。
憧れの芸能人のような白い歯!
今後、日本においても欧米のように一般的にホワイトニングが広く関心を集めそうです。