歯科医が行う歯のクリーニングとは!
歯周病、虫歯予防の他、歯の審美性追求の基本
歯科医院で歯科医が行う歯のクリーニングは、専門用語で、「プロフェッショナル・(メカニカル)ティース・クリーニング」と呼ばれています。
もともとは、“歯の汚れを取る”という美容目的ではなく、“歯周病の予防”を目的として、予防歯科先進国の北欧で開発された手法です。
歯のクリーニングで代表的ななのは歯石取りですが、歯石取りは歯のクリーニングのほんの1部。
【メカニカル・ティース・クリーニングのご紹介】
★歯の表面を滑らかにして、光沢を出す。
コンビニやビルの清掃員が、床掃除に使うバフマシーンを超小型化した器具に 0 .1 %フッ化ナトリウム(むし歯予防にも効果があります)を含む研磨剤ペーストを付けて、磨き上げてます。
研磨剤ペーストには、数種類の粒度があり、粗いペーストは汚れを取ることに使用し、細かいペーストは仕上げ研磨に使用します。
また、研磨する部位や汚れの状態によって様々なチップを使い分けます。
★茶渋やタバコのヤニ取り
たばこのヤニや茶渋は、自動車のコイン洗浄のような仕組みで、塩のジェットパウダーを噴霧して、ガンコな取り去ります。
この器具を使うと、汚れを落とすには非常に効果的。
ただし、この手法だけで施術を終了すると、歯の表面がザラザラになって 、プラ−クや歯石が付着しすくなるため、施術後は必ずプロフェッショナル・ティース・クリーニングで仕上げ研磨をすることが大事です。
★歯石取り
スケーリング(歯石取り)は歯科大学や歯科衛生士学校で、必須科目です。ほとんどの歯科医院で施術できます。
美容よりも歯周病の治療方法として、非常にポピュラーな方式です。
スケーラーという小さなカマのような刃物で引っ掻いて、歯石を取っていきま す。 スケーリングは、歯周病の方に行う場合は保険が適用されます。
美容や予防を目的とした場合には保険が使えません。
しかし、歯周病でない人にもカルテに歯周病と書いて保険請求すれば医院側としても儲かるので、歯周病でなくても保険で行っている歯科医院も多いのが現状です。
歯のホワイトニング剤の成分について
歯のホワイトニング剤とは、過酸化水素のこと
オフィスホワイトニングの主成分は過酸化水素、ホームホワイトニングは過酸化尿素を主成分としています。
過酸化尿素は酸化反応の課程で、過酸化水素に変化するため、ホワイトニング剤とは過酸化水素のことであると言っていいと思います。
過酸化尿素は過酸化水素に比べて酸化反応がゆっくりなため、時間をかけて行うホームホワイトニングに適しています。
過酸化水素は、オキシドールと同じ成分です。
オキシドールは過酸化水素3%で、ホワイトニングに使用する過酸化水素は35%、過酸化尿素は10− 21%を使用します。
□過酸化水素の安全性について
低濃度のものは、オキシドールに代表されるように安全で広く普及しています。
しかし高濃度のものになると爆発の危険性があります。
消防法では出火しやすい化学製品の運ぶには「危険物取扱(とりあつかい)者」の資格を持つ人が携わるよう定めています。
過酸化水素は濃度が36%以下ならば「危険性は薄(うす)い」とされており、35%の過酸化水素が漂白用として広く流通しています。
ホワイトニングに使用する薬剤には、過酸化水素以外に増粘剤と触媒を使用します。
過酸化水素単独だと、液体のため、流動性が良すぎて歯の表面に一定時間留まってくれないことと、すぐに乾燥してしまうため十分な漂白効果を得ることができず、増粘剤としてシリカやグリセリンなどの無機化合物を使用し、歯の表面で長時間作用するようにします。
触媒は、過酸化水素の酸化反応課程で生じるフリーラジカルの量を増やすために使用します。
触媒では、 酸化チタン等が代表的です。
アメリカでは既に広く普及している歯の「ホワイトニング」
日本でも厚生労働省で歯のホワイトニング用薬剤が認可されました!
審美歯科などで健康な歯を削らずに歯を白くする方法がホワイトニングです。
歯はもともと真っ白ではなく、わずかに黄ばんでいるのが普通です。それをより白くする方法がホワイトニングです。(審美性の追求)
ホワイトニングには、審美歯科や歯科医院のみで行うオフィスホワイトニングと、主に家庭で器具を使って行う、ホームホワイトニングがあります。
またこれら2つを併用することもあります。
これとは別に、神経をとった後に、歯が黒ずんだりすることがあり、それを元の白さに戻す治療法がありますが、これと、いわゆるホワイトニングとは区別されています。(ウォーキングブリーチ法)
アメリカでは大変ポピュラーなホワイトニングですが、近年日本でもホワイトニングを行うための薬剤が厚生労働省で認可され、浸透し始めています。
憧れの芸能人のような白い歯!
今後、日本においても欧米のように一般的にホワイトニングが広く関心を集めそうです。